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い草製品についての質問


い草製品についての質問
Q.1

い草にはどのような特長がありますか?

A.

原料の”い草”は温帯地方に広く自生する宿根性草木でイ亜属に属する植物です。内部は白い海綿状の組織で、この細胞の働きにより水分を吸収したり、発散して室内の湿度を一定に保っています。

Q.2

花ござはいつ頃から製品化されたのですか?

A.

縄文式土器の時代にすでに見出されていて、奈良時代には法隆寺献納宝物、正倉院宝物、法輪寺宝物に数多く見出されていますが、岡山県に産業として花ござの製造が始まったのは磯崎眠亀によって花莚製造技術が発明された明治11年です。

Q.3

い草製品には、どのような物があり、どの様に利用されているのでしょうか?

A.

畳表、花ござ、上敷、座布団、民芸品等があります。畳表は湿気の多い日本の家屋には最適な敷物として昔から愛用されています。

Q.4

ジョイント部分が白っぽいのはなぜですか?

A.

い草の根元の部分は田んぼの中では皮をかぶっていますが、製織のときには皮を取り除きます。そのためジョイント部分が白いのです。粗悪な原料を使っているからではありません。

Q.5

花ござの善し悪しは、どこで見分けるのですか?

A.

無地の色がきれいで、全体に変わらないもの、耳際がきれいに揃っていて1帖の中にい草がたくさん入っているもの、また染色がきれいに染め上がっているもの。

Q.6

三重織とはどんな織り方ですか?

A.

普通のものよりたて糸が約100本多く(普通織りのたて糸は233本)、西陣織のように美しい柄が織り上がっています。断面を見ると三重になっています。

Q.7

袋織と普通織の違いはどこで見分けますか?

A.

畳袋織の場合は、たて糸が普通物より約100本位多く、約330本。い草の使用量も普通物より約2割〜3割多く、原料の質、染色も良いものを使います。織り方は、普通物は一重、袋織は二重になっています。鎌倉織は三重になっています。

Q8.

花ござの値段はい草の質によって決まるのですか、それともい草の長さによって決まるのですか?

A.

原料のい草は、大体三種類に選別されます。長"い草"(1m以上)、落"い草"(77cm以上)、ロク"い草"(46cm以上)、質が良く長い"い草"を使用し、目付の多いものほど良い製品ができます。

Q.9

い草製品を買う人はどの年代の人ですか?

A.

大衆性に富んでいますので、購買層は特定の年代に限られません。

Q.10

ニオイはありませんか?

A.

い草独特のよい香りがします。新しい畳の香りと同じです。

Q.11

い草シーツは寝具として非常に良いとの事ですが、なぜですか?

A.

吸湿性、放湿性に富んでいるので真夏でもサラッとして気持ちよく眠れるからです。

Q.12

い草に染色加工が施されるようになったのは、いつ頃からですか?

A.

奈良朝時代の法隆寺などの宝物の花ござも染色加工がされ、植物染料等の天然染料で染められたものと思われますが、現在では明治11年頃、磯崎眠亀によって染色技術が開発されました。

Q.13

い草はどのようにして染められるのですか?

A.

染液を煮たてた回転釜に20〜30分浸して、染込み釜から引き揚げ、竹竿を渡して、染まったい草の小束を掛けつらねて太陽の下で干して乾燥させます。

Q.14

染色しても品質は変わりませんか?

A.

変わりません。

Q.15

染料は有害ではありませんか?

A.

現在、い草の染色加工は塩基性染料によって染色されておりますので、染め上がった製品自体に害はありません。(瀬戸染はアクリル系染料です。)

Q.16

い草はどのような色にでも染色は可能ですか?

A.

白以外の色はだいたい染色できます。(白は漂白します。)

Q.17

瀬戸染とはどんな染めですか?

A.

アクリル系染料(衣類の染料に使われている)で染色されており、従来のい草製品にない優雅な光沢があり、摩擦による色移りが極めて少なく、ほとんど色が他に付着しません。

Q.18

直射日光に当たっても変化しませんか?

A.

直射日光に当たると色焼けがしますので、干す場合には裏干しをして下さい。窓際等に敷いている場合は、直射日光が当たらない様にして下さい。

Q.19

花ござの使用可能年数はどれ位ですか?

A.

生活環境によって使用可能年数は異なりますが、普通3年位、良いものは5年〜10年はご使用できます。

Q.20

花ござの手入れ、保存方法を教えて下さい。

A.

使用前に雑巾でよくから拭きして、ホコリを取って下さい。時々窓を開け風を通し、湿気を防ぐ事が必要です。収納する時はよく陰干しをした後、湿気の少ない乾燥した暗い所へ保存して下さい。保存の際、防虫剤の必要はありません。

Q.21

花ござを使用する場合、どのような事に気を付ければよいでしょうか?

A.

まず、から拭きをしてホコリを取って下さい。多少色落ちする事がありますので新しい畳や、色の付きやすいジュータン等の上に敷く場合には新聞紙等を下に敷いて下さい。又、床面の凸凹がある時は、あてなどをして平らにして下さい。凸凹があると、ござの傷みが早くなります。

Q.22

い草製品のよごれは、どのようにして取れますか?

A.

中性洗剤をぬるま湯にとかし雑巾を固く絞って拭き取るか、ベンジンで軽くたたいて下さい。強くこすると、い草が変色する事があります。

Q.23

縁の付いていない花ござはなぜ、規格サイズより長いのですか?

A.

縁の付いていない花ござは部屋いっぱいに敷きつめていただくために長く織り上がっています。お部屋のサイズに合わせて、折り曲げて押しピンで固定して下さい。